★宵越しのお茶は飲むな★

稲垣栄洋(ひでひろ)・著
『日本人の暮らしと身近な植物』
から、「宵越しのお茶は飲むな」
より。

宵越しのお茶は、お茶の葉に含まれる「タンニン」が、出過ぎてしまう。

(富士山とお茶畑…2013年1月17日)

タンニンは、タンパク質と結合して、凝集させる作用をもつ。

湯呑の内側を、茶色くする茶渋もタンニン。

「薬を、お茶で飲んではいけない」と言うのも、タンニンが薬に含まれる金属塩や、ミネラルと結合して、薬の効力を失わせるから。

(富士総合運動公園の南側…2016年5月4日)

タンニンは、時間が経つにつれて酸化され、刺激性の強い物質に変化する。

適量のタンニンは、胃液の分泌を促し、消化を助けるが、多すぎると、胃の粘膜を荒し、消化不良を起こす事もあり、胃腸の弱い人は、要注意。

(お茶の花と実…ネットより)

(お茶の実…ネットより)

タンニンには、薬としての効力もある。

宵越しのお茶は渋い。味覚は、危険なものを、不快な味として警告する。
腐った物は、「酸っぱい」。　毒は、「苦い」「えぐい」「渋い」。
タンニンは、「渋い」である。

(お茶の実の紋章…ネットより)

植物のタンニンは、虫などの食害から、身を守るための物質である。

緑茶には、ビタミンA、C、E等の有用なビタミン類を含み、抗酸化力があると云われている。

毒と薬は紙一重。
緑茶を、上手に飲み、味わいたい。
今まで、「宵越しのお茶は飲むな」と言われていたが、理屈が解らなかったので、無視して来た。が、理屈が解ったので、これからは、飲まない。
おわり。


















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