★独り勝ちなしの植物界★

植木屋じぃじ

2016年07月09日 11:44

(セイタカアワダチソウとススキ…ネットより)
今日は雨。骨休め。

稲垣栄洋・著「たたかう植物」
『植物界のパワーバランス』
より。

強いアレロパシー(ある植物が、他の植物の生長を抑える物質を放出したり、動物や微生物を防いだり、引き寄せたりする作用)を持つ植物として、セイタカアワダチソウが知られている。
(セイタカアワダチソウとススキ…ネットより)
セイタカは、根から出す毒性物質によって、周りの植物の生育を抑制し、大繁殖してきた。

しかし、セイタカが独り勝ちする事によって、周りに植物がなくなると、相手を攻撃するはずの毒が、自身に影響して、自らの成長を妨げる様になってしまった。
(セイタカアワダチソウとススキ…ネットより)
セイタカの原産地の北米では、大繁殖していない。
植物の世界では、多かれ少なかれ、根から化学物質を出して、お互いを攻撃している。

植物は、攻撃に対し、防御の仕組みを開発し、生き残り戦術を身に付ける。
日本の植物は、セイタカの防御を、身に付けていなかったので、独り勝ちを許した。
(ススキ…2012年11月2日)
今は、セイタカに対して、防御の仕組みを身に付け、バランスが保たれる様になった。

日本のススキや、イタドリも、海外に渡るとモンスター化して問題になる。
(イタドリ…ネットより)
穏やかに見える植物も、地面の下では、生き残りをかけ、お互いに攻撃しあい、バランスを保っている。

セイタカの盛衰は、ここ30年位の出来事だ。

人間を含めた、生き物の世界には、共通する部分があるなぁ~と思った。
セイタカアワダチソウから、TPPの事を連想してみた。



歌う生物学1


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