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2018年04月03日

★植物にも「体感温度」が?★

(真冬に強剪定したマテバシイの葉…2018年2月5日)
★植物にも「体感温度」が?★日本植物生理学会・著・
『これでナットク!植物の謎』の「植物たちの「健康」の謎」より。

動物は、皮膚で感じる、温度の感覚がある。が、植物も、体内の温度を感知する、仕組みを持っていると考えられる。
(2018年1月9日マテバシイ 強剪定前)
★植物にも「体感温度」が?★環境変化に、動物ほど速やかではないが、植物も敏感に反応している。

植物は、秋から冬にかけて、温度低下を感知すると、寒さに対応出来る様に、柔らかな脂質を増やして、からだを造り変える。(凍らない様に、糖分を増やす。)

葉の表面にある気孔は、昼間は開いて、夜は閉じる。気孔が開けば、水分が蒸散して、組織の温度を下げ、環境変化に順応する。
(2018年1月9日マテバシイ 強剪定後)
★植物にも「体感温度」が?★昼、夜を通して、「適温」にさらしていると、やがて、新陳代謝や、様々なストレスに、応答する能力が低下する。

植物の凍結対応能力を測定していて、面白い事に気がついた。
人口気象室で、一定の低温処理を行っている時、温度制御が故障して、何回か、温度が上昇してしまった。

すると、低温処理した植物より、温度が上昇した植物の方が、凍結対応能力が高くなった。
(2018年2月5日マテバシイ 強剪定後の様子)
★植物にも「体感温度」が?★植物は、気温が上昇した間に、細胞の代謝活動を活性化し、必要なものを造りだし、次に来る低温に備える能力を身に付けた方が、環境変化に対応できると、判断した様だ。

時々、ストレスに晒される環境にある方が、環境変化に、より対応出来るのだろう。
(人間も、植物も同じ様だ。)

植物は、光や、温度が徐々に変化する場合は、変化に対する能力を身に付けていくが、急激な変化に対しては、対応が出来ず、活性酸素を発生し、葉焼けを起こし、枯れたりする。
(2018年2月22日マテバシイ 強剪定後の様子)
★植物にも「体感温度」が?★寒い地方の樹木は、氷点下の気温に、直に、晒されると、しばしば、樹体内の道管の水が凍る。

これで、枯れる事はないが、例えば、春先のまだ寒さが残っている時に、日中の日差しで、木の上方の道管内の氷が溶け、葉が蒸散を始めた時、日当たりの悪い道管内の氷が溶けずにいると、根から給水出来ないので、脱水状態になる。

また、道管内の氷が溶ける際に、気泡が詰まって水が流れず、枝が枯れることがある。  

(アロエなどは、霜に当たると枯れる場合がある)
★植物にも「体感温度」が?★今年の冬は寒かった。寒い真冬に、常緑樹(マテバシイ、ヤマモモ、キンモクセイ)を、強剪定した。

結果、マテバシイ、ヤマモモでは、葉焼けを起こしている。キンモクセイは、葉が全て落ちた。
枯れるか、再生するか、もう少し時間を得ないと判らない。

強剪定により、寒さに対応可能な、枝葉がなくなり、対応能力の出来ていなかった、枝葉が表面に現れ、ストレスなどにより、活性酸素が発生し、葉焼けになったと思われる。
(道管イラスト図…ネットより)
★植物にも「体感温度」が?★
また、強剪定により、皮膜がなくなり、道管内が氷り、対応が出来なくなったのかも知れない。

真冬や、真夏の強剪定は、してはいけない事を、悟った。

そして、樹木は凍らないと思っていたが、樹木も凍る事を知った。対応能力を身につけた樹木は、凍っても枯れない。

樹木は、凍らない様に、最大限の工夫を凝らす。 

おわり。

見つ めてみよう!植物の世界 (13)富士山の植物



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