2018年01月13日
★樹木医試験問題から①★
樹木医の試験問題は、非常に難しい。
植木屋にとって、参考になる問題もある。
やさしい問題を拾ってみた。(回答は最後に)
(1)樹木の根元や、幹などからの萌芽に関する次の記述のうち、正しいのはどれか。
①樹木の萌芽能力は、樹齢と伴に増加する。
②コナラ、ヤマザクラ、スギなどは、萌芽性は強いが、ミズキ、コシアブラ、ポプラなどは、萌芽性が弱い。
③樹木の殆どが、不定芽由来である。(不定芽とは、茎の先端や葉腋から出る定芽に対し,それ以外の場所から出る芽)
④萌芽更新の際、萌芽量を増やすためには、葉が十分展開した後の、夏に伐採するのが良い。
⑤切り株からの萌芽は、残された幹にある潜伏芽や、根などから発生するものが多く、切り口に形成される、癒傷(ゆしょう)組織からの発生は、比較的少ない。


(2)材の性質と、日本における利用に関する次の記述のうち、正しいのはどれか。
①ヒノキの材は、仮導管からなる環孔材で、比重が大きく耐久性が高いため、古くから宮殿、神社仏閣の建築材として重宝されてきた。
(水分は、導管(広葉樹)や、仮導管(針葉樹)を通って、枝や葉に輸送)
(仮道管の水の輸送は、ジグザグ。古い世代の植物で効率が悪い)
②ヤマザクラの材は、放射孔材で、木目が美しく強度や耐久性も高いため、社寺の構造材や、内装材に、また盆や漆器(しっき)の生地に賞用されてきた。
③ケヤキの材は、年輪界が不明瞭な散孔材で、重硬で強度があるため、和船や櫓や舵、木刀やゲートボールのステックなどに用いられる。
④アカガシの材は、環孔材で、比重が小さく木目が緻密で均質のため、版木や和菓子の木型に適している。
⑤クスノキの材は散孔材で、大径材が得やすく、耐久性、耐害虫性が高いため、社寺建築の柱や、土台に用いられてきた。



樹木は、年齢と伴に、辺材→心材に移行し、心材の割合が増えていく様である。
Aladdin - Prince Ali (1080p)
答
(1)…⑤
(・スギの萌芽力は弱い)
(2)…⑤
(・散孔材…年輪界が不明瞭な事が多い…サクラ、ポプラ、クスノキ、トチノキなど)
(・環孔材…年輪界が明瞭…ケヤキ、ナラ、クリ、ニレ、ハリギリなど)
(・放射孔材…カシ類、シイ類、マテバシイなど)
植木屋にとって、参考になる問題もある。
やさしい問題を拾ってみた。(回答は最後に)
(シラカシの切り株から萌芽。数十本の芽から4本に芽かき…ネットより)

①樹木の萌芽能力は、樹齢と伴に増加する。
②コナラ、ヤマザクラ、スギなどは、萌芽性は強いが、ミズキ、コシアブラ、ポプラなどは、萌芽性が弱い。
(コシアブラの芽。タラノキは、棘があるがコシアブラはない…ネットより)

④萌芽更新の際、萌芽量を増やすためには、葉が十分展開した後の、夏に伐採するのが良い。
⑤切り株からの萌芽は、残された幹にある潜伏芽や、根などから発生するものが多く、切り口に形成される、癒傷(ゆしょう)組織からの発生は、比較的少ない。
(左-ダイスギ…ネットより 右-シラカシの癒傷組織)

(2)材の性質と、日本における利用に関する次の記述のうち、正しいのはどれか。
(導管…ネットより)

(水分は、導管(広葉樹)や、仮導管(針葉樹)を通って、枝や葉に輸送)
(仮道管の水の輸送は、ジグザグ。古い世代の植物で効率が悪い)
(ハリギリの断面…環孔材…ネットより)

③ケヤキの材は、年輪界が不明瞭な散孔材で、重硬で強度があるため、和船や櫓や舵、木刀やゲートボールのステックなどに用いられる。
④アカガシの材は、環孔材で、比重が小さく木目が緻密で均質のため、版木や和菓子の木型に適している。
(アラガシ…ネットより)

(左-散孔材…ネットより 右-クスノキの切り株…ネットより)


(ケヤキの断面…ネットより)

(樹木の太り方…ネットより)

Aladdin - Prince Ali (1080p)
答
(1)…⑤
(・スギの萌芽力は弱い)
(2)…⑤
(・散孔材…年輪界が不明瞭な事が多い…サクラ、ポプラ、クスノキ、トチノキなど)
(・環孔材…年輪界が明瞭…ケヤキ、ナラ、クリ、ニレ、ハリギリなど)
(・放射孔材…カシ類、シイ類、マテバシイなど)
Posted by 植木屋じぃじ at 12:48│Comments(0)
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